2010年11月12日金曜日

これまでのこと、これからのこと

今日、三原せんせーが直々に、「3Dの画像ができたよ」と言って、
術前と術後の 造影CTのデータから生成した
3Dイメージを同じ角度からくるっと12枚ずつのショット画の
プリントアウトをベッドまで持って来てくださった。

たぶん、通常の診察のときには、画面上でくるくる回しながら
見ることができるんだと思う。
さすがに、そういうふうに動かせるデータはいただけないのだろうな。

いただいた紙のデータをつないで、動きがわかるようにしてみますね。(あとで。)


さて、今回の大手術について,手術の前、後ともにていねいな説明をしていただいて
います。そして、今日もまたより頭がはっきりして、カラダに生きている実感が
あるときに、またお話をいただいて、より深まった感じです。

1.術式の選択
 ①人工心肺を用い、身体的には通常を保ち、ただ患部の血管をクランプして置換を行う方法
 ②低体温に導き、心臓を自然に停止させ、置換作業後体温を上げ、心臓を起動する方法
 あらゆることを含み 緻密に検討した結果、②の道をとることになった。

2.術後の経過の実際
 想像していたよりもはるかによい経過をたどっている。
 術中にはがれた血栓が脳や心筋の血管を詰まらせることは、不可抗力に近いが、そのようなことは
 観察する限り一切起こっていない。
 視野が辛い、耳奥が痛い。声がかすれるというのも含んで、術前の調子に戻っていないので、
 そいうこと現時点ではあってもよく、全身体力的に復帰したときには、改善している可能性は
 高い。ただし、経過の観察は必要。改善しない可能性もある。

3.今後予想されるシナリオ
 今回の置換範囲は胸腔内のみ。腹腔内には同様の解離が残っているが、
 これはいずれ置換することになるのか、しないで済ますにはどうしたらよいか。
 
 ここが今回 最も重要である。
 今回は、最も破裂のリスクの高い胸腔内のみの置換とした。
 腹腔内の大動脈をも同時にに置換すれば、解離の状態から逃れることはできる。
 しかし、侵襲性の増大、対麻痺のリスク負担、緊急性は弓部下降の部位に比べると小さい、
 腹部大道脈の置換はかなり複雑ゆえ関連臓器の不全のリスクもある。
 などを考え合わせて、今回は見送った。
 そして、幸い、腹部に関しては血圧をコントロールして行きさえすれば(?)、
 差し迫って置換を要さない状態である。
 いずれいつか2度目に腹部大動脈の置換を実施するにしても、今回からそれまでの間の、
 最大限に活動の可能性を考慮した術式であった。

 そうなら、ここは、2度目の置換術をできるだけ先へ延ばす、出来れば一生行わないで済ませる
 方向で暮らしていきたいと考える。つまり、最も適切な血圧コントロールを含む健康管理だ。
 人生最大の努力が必要になるだろう。でも、これを惜しむことはできない。


 入院の前の週、私にとって最も適切な質問がきた。

 「今、一番欲しいものは何?」

  >>> 「元気なカラダ!」 

 そう真剣に答えた。何度も、何度も、念を押された。

 その結果、ここまで来れた。

 (決して自力じゃないよ。でも、ちゃんと活動ができるくらい、元気になれそうだ。)

 さあ、これからどういうふうに生きていくのが、私らしいと言えるだろうか。

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